発売日:	2020年4月
発行元:	赤々舎
アートディレクション:	須山悠里
仕　様:	246×342mm/112頁/上製本 布装

本書は、19世紀に起こった「写真の誕生」につよい刺激を受けて、それに反応しながら新たな絵画を模索した一連の画家たちが訪れ制作した場所を、鈴木が巡って撮影した58点の作品から構成されている。
これまでの鈴木作品に親しんできた方はもちろん、写真・アート・表現に関心のあるすべての方が惹き付けられる大きさを湛えた作品集。


カメラという機械による知覚は身体を持たないため、行動のために像を映し出さないという純粋さを持っている。
撮影時に現れているこの純粋さをその後プリントという物質の状態までいかに残すことができるか、それが私の作業のモチーフである。
この純粋さを手に入れられれば、写真を見ることは拡がりだけでなく、深さを持った経験になるのではないか。対象から何事かを感覚し、感応することは深さの経験であり、深さは見るたびに新しく生まれる。
（鈴木理策「知覚の感光板」より抜粋）