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Tagged: torch press, GIFT BOOKS

ART

The Civil Dawns

ダレン・アーモンド

発行元: torch press
サイズ: A4変型
仕 様: 84頁、ハードカバー
言 語: 日本語/英語
デザイン: 田中義久
その他: 初版:500部
イギリス人の現代美術家ダレン・アーモンドは、立体や映像作品のほか、自身の作品に写真を用いることでも知られています。本作『The Civil Dawns』は、クロード・モネの象徴的なジヴェルニーの庭を夏と冬に訪れて撮影した「Civil Dawn@Giverny」と、霧がかった比叡山を撮影した「Civil Dawn@Mt. Hiei」の2つのシリーズから構成されています。いずれもが、夜が終わり朝の光が差し込もうとする、その最初の光で撮られています。

「Civil Dawn@Giverny」は軽やかな光を放ち、まさに夜が終わっていく時間帯のモネの庭の花や植物を、自然なアプローチで切り取っています。ほんの数分 間をいまでは廃盤となった大判ポラロイドで写すことで、まるで印象派の画家へのオマージュのようにイメージを定着させています。「Civil Dawn@Mt. Hiei」は日本を舞台としていますが、日本の文化と自然はかねてからアーモンドに創作のインスピレーションを与えてきました。アーモンドは1990年代 より日本を訪れ、旅先で出会った風景や出来事に着想を得た作品を制作しています。

彼が写した朝の薄明かりは、観る人を魅了する柔らかな光を放ち、たとえ人が写っていなくとも、そこにはノスタルジーを思い起こさせます。時間は不変で、時は悠久に刻まれていく。彼はその刹那を、毎秒ごとに正確に時を刻む時計と対比する方法で、写真を通して私たちに語りかけています。本書ではアーモンドの写真から抽出した2色をベースに用いています。2つのシリーズが溶け合い1冊の写真集となることで、プリントとはまた違う写真の魅力に出会えるでしょう。
堀江敏幸のエッセイを収録。

ダレン・アーモンド profile
Profile:1971年、イギリス中西部の鉱山の町、ウィガンに生まれる。ウィンチェスター美術学校に学び、現在はロンドン在住。シカゴのルネサン ス・ソサエティ、ア ムステルダムのDe Appel、ロンドンのテート・ブリテン、チューリッヒのクンストハレ・チューリッヒやデュッセルドルフのK21といった主要な美術館での個展の他、ベル リン・ビエンナーレ、ヴェニス・ビエンナーレといった国際展にも多数参加。2005年にはターナー・プライズにノミネートされた。2013年に水戸芸術館 で個展「ダレン・アーモンド 追考」を開催した。